京刃物
日本に刃物らしきものが伝わったのは4世紀であるが、それは刃物というよりも刀剣といった方が適していただろう。
やがて平安時代になると、文化も大いに進み刃物の世界においても三条宗近を筆頭に、吉家、五条兼永、国永、そして鎌倉時代には千代鶴国安など、優れた刀工が出て、その技術を全国に伝えた。
時代の推移とともに、人々の日常生活に欠くことのできない刃物類も数多く造られるようになり、やがて、刀鍛冶、農鍛冶、刃物鍛冶と大きく三分され、さらに需要に応じて細かく専門化されてゆく。
京都はもともと都であったという地の利と、出雲地方の砂鉄や玉鋼、伏見稲荷周辺の土、鳴滝の砥石、丹波地方の松炭、さらには良質の水などが容易に入手できるという刃物造りに適した条件を備えていた。それゆえに、室町時代中期頃より鍛冶の町として栄え、以後明治の初め頃まで、刃物の一大産地として全国に知られた。
今日、全国の刃物産地の技術は、その大半が京都より伝わったといわれている。また、京都の伝統産業である西陣織、扇子、竹工芸、木工芸、造園、建築、料理、畳、瓦そして華道などあらゆる分野において、刃物は蔭の力としてその発展を支え、今日に至っている。
現在京刃物は、庖丁、鋏、鋸、ナタ、鎌、竹ノ子堀り、彫刻刀など、日常で使われるものから専門職の道具まで、多種多様に製作されており、その質の高さと使い易さには定評がある。
焼き入れ
荒砥ぎ
仕上げ
銘切り
京都刃物組合
所在地 | 〒600-8363 京都市下京区大宮通七条上る 田中砥石工業所内 |
---|---|
TEL | 075-371-8831 |
FAX | 075-343-1830 |
理事長 | 大隅 義信 |
設立 | 平成15年5月23日 |
役員構成 | 理事6名 |
会員数 | 17名 |
事業内容 | 1.展示会等への参加 2.京刃物の発展向上を目指しての、研修会の開催 3.11月8日「刃物の日」の浸透を目指して、事業の開催 |
概況 | 本組合は商部・工部が一体となった事で、「京刃物」の全国消費者への啓蒙事業の推進を計ると共に、関係諸業界とも連係し、共に発展する為に努めています。 |