京印章

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中国で発達した印章が、わが国に伝わったのは聖徳太子の時代といわれている。大宝元年(701)の大宝律令制定以後は国の制度となり、平安京が開かれて都となった京都では、天皇御璽や当時の役所の官印などが作られていた。

古代の印はほとんどが鋳銅印、つまり銅を熔かして鋳造したものだが、わずかながら手彫りで作られた木印もみられる。また、その作風は大部分が中国の影響を受けているものの、中には独自の書体で今日にもその形を残すものもある。

やがて江戸時代になると、庶民にまで印章が普及し、需要が急増して印判師が誕生した。そしてわが国最初の印判師ともいえる人物が三条室町あたりに住んでいたことから、京都は印章の中心地として発展してきたのである。



京都の印章の特色は、中国の漢時代の印章最盛期の漢印といわれる銅印の作風を受け継いでおり、いわゆる漢印篆を主体とした重厚で雅味豊かな印章が多い。これは東京を中心とした小篆(秦時代)の作風と対照的である。

印章の彫刻は現在、労働省の技能検定に合格した技能士がこれにたずさわり、京都においては九十余名の技能士が活躍している。そして黄楊、水牛、象牙などを素材に伝統的な京印章を制作しているが、一方ではさらに自由な発想にたち、しかも文字の持つ意味をこわさない現代感覚の印章も数多く生み出されている。また生来に向けても若い後継者たちを中心に、業界が一丸となってたゆまざる研究と錬磨を重ね、京印章の名をさらに高めるべく、鋭意努力を続けている。

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製作工程

布字(字入)

荒刻

仕上げ

捺印

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関連団体

京都府印章業協同組合

所在地 〒604-8402
京都府京都市中京区聚楽廻西町181番地
TEL 075-432-7800
FAX 075-708-3085
E-MAIL info@kyoinsho.com
URL http://www.kyoinsho.com
理事長 田中 稔彦
事業内容 1.共同購買事業
2.共同広告事業
3.教育福利事業
4.技術研鑽事業
概況 政治、経済、文化の中心地として千年を越える歴史をもつ京都は印判師を多く輩出し、印章技術について全国的に指導的役割を果たしている。しかしこの不況による価格破壊、又後継者不足による組合員の減少と苦慮しています。このような業界を取り巻く問題に全国的に業界一体となり取り組み、退会防止、会員増強を願っています。
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