色紙短冊和本帖

  1. TOPページ
  2.  > 京都の伝統工芸一覧
  3.  > 色紙短冊和本帖

色紙とは、もともと染紙のことを指す。この名は、屏風や障子などに詩歌その他を書き入れる場所(余地)を取ることを色紙型と呼んだことに由来する。

平安時代、歌集や詩書の中には染紙を用いて装飾性をもたせたものが数多くあった。この中には、金銀の泥紙や切箔さらには野毛などを蒔いた華麗なものも多かったが、これが現在のような色紙や短冊として完成するのは鎌倉時代からであろう。

短冊は、短籍、短策、短尺とも書き表された。懐紙や色紙よりは小さく、略式化されたものが短冊とされていた。室町時代の初期にはかなり盛んになっていたようで、それは後小松天皇御製料紙や豊公醍醐の花見の短冊などでもわかるとおり、狩野派や土佐派の流れをもつすばらしい金銀泥絵であった。

色紙および短冊は。一般に経師により作られていたが、それには朝廷用の一切の紙に関する仕事に携わっていたもの、もっぱら寺院を得意先にしたものがあったが、さらには絵草紙屋でも一般向けに色紙や短冊類を販売していた。



元来、宮廷や寺院などで多用された色紙・短冊においては、京都にその発展の中心があり、中でも金泥や、金銀箔により加工する職人は、ほとんどが京都から世に出た。

現在、京都では全国の色紙・短冊の9割以上も生産しているが、近年、書道の復興や和歌、俳句の流行などにより、その需要が増加しつつある。業界にとっては嬉しい風潮といえるが、それに応えていくためにも、良質の和紙の確保と後継技術者の育成に努力している。
なお、「京の色紙短冊和本帖」は、特許庁の商標原簿に登録された、京都色紙短冊協同組合の地域団体商標です。

  • ページの先頭へ戻る

製作工程

渋紙の上から雲形と天地の砂子を蒔く

刷毛で押さえる

砂子を蒔き終わり、渋紙の形を上げる。
乾燥後、墨乗りをよくするため止メを引く

完成品

  • ページの先頭へ戻る

関連団体

京都色紙短冊協同組合

所在地 〒604-8111
京都市中京区三条通高倉東入桝屋町57 株式会社長谷川松寿堂内
TEL 075-255-1515
FAX 075-231-1571
理事長 長谷川 忠夫
設立 昭和45年7月1日
役員構成 理事5名 監事1名
会員数 7名
事業内容 1.色紙短冊和本帖および紙製品の共同加工と生産に必要な原材料共同購買
2.色紙短冊和本帖および紙製品の共同販売と共同宣伝
3.京都府知事指定伝統工芸品のマークシールによる販売宣伝
4.知識の普及を図るため教育情報の提供と従業員の福利厚生
5.後継者育成のため青年会への指導と助成
概況 京都の特産品であり伝統を誇る色紙短冊業界の振興と普及のため、共同販売展示等の事業を行い、平成9年に京都府知事指定の伝統工芸品に京の色紙短冊和本帖として認定されました。
  • ページの先頭へ戻る