京陶人形
京陶人形は京都で作られている素焼人形である。素焼人形は、粘土で形をこしらえ、乾燥させ、850℃くらいの低火度で焼成し、顔料で彩色して仕上げたもので、全体が土という素材でありながら、やわらかなぬくもりを感じさせる深い味わいがある。
太古の昔から、人は木や石や土など身近な材料で自分たちの似姿を作ってきた。古墳時代には土で見事な土偶や埴輪を生み出した。
やがて、型を使って多量に作られる時代になると、安価で気取りのない庶民の愛玩用の人形として人々に親しまれてきた。京陶人形はこのような伝統と技術を受け継ぎながら、その時代の時代のが流れ、風俗や好みを反映した形を追求して今日に至ったものである。
かつては他の素材の人形とともに、京人形という総称の中に含まれていたが、昭和32年に「京陶人形」と命名され、以後、ささやかながら独自の道を歩んでいる。
多品種、少量生産が主体なので、作られている形は多様である。子供たちのすこやかな成長を願う雛人形や五月の節句もの、歴史をたどる時代風俗、特に王朝文化を題材にした優雅な時代もの、御所人形をはじめ幼児の愛らしさで表現する童子もの、歳守の干支などの動物もの、素材そのものを活かした素朴なもの、抽象的でモダンなもの、また独自の技法で作られている土鈴は、音色、形、彩色ともに豊かで人気がある。
私たちはこれからも、人々の心をなごませる人形や、時代と向きあったユニークな人形を生みだしたいと製作に励んでいる。
原型
生地
彩色
面相
京陶人形工芸協同組合
所在地 | 〒606-8343 京都市左京区岡崎成勝寺町9番地の1 京都市勧業館内KYOオフィス |
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TEL | 075-761-3460 |
FAX | 075-761-3466 |
理事長 | 島田 典一 |
設立 | 昭和49年5月13日 |
役員構成 | 理事5名 監事1名 |
会員数 | 6名 |
事業内容 | 1.共同展示事業(京陶人形展 毎年1回開催) 2.意匠、デザイン、品質、技術の研究、新製品開発 3.教育情報事業 4.福利厚生事業 |
概況 | 当組合は昭和49年5月設立。新製品または工芸価値の高い陶人形を目指し、組合員、後継者と一緒に京陶人形展を開催。多数の入場者がある。平成12年より東京、京都館において展示即売会を実施。 |